お父さんはタクシードライバー

以前、企業内保育で仕事をしていた時の話です。小学一年の男の子ヒロ君(仮名)のお父さんの職業がタクシーの運転手さんでした。交代制勤務だったようで、お父さんが子どものお迎えに来ることも多く、お父さんがお迎えに来ると、他の子どもたちもみんな嬉しそうに玄関に集まってきました。

なぜなら、タクシーがお迎えにくるからです。タクシーのお迎えは、お父さんがドライバーさんとはいえ、セレブ感が漂うようで、ヒロ君はあこがれのまなざしを浴びていました。普段、タクシーを利用する機会もそうそうみんななかったのだと思います。タクシーが迎えに来て、タクシーに乗れることが憧れだったようです。

そんなヒロ君は、タクシー運転手のお父さんを自慢に思っていたようで、みんなの前で言っていました。「僕のお父さんは、タクシードライバーなんだ!」当時、『タクシードライバー』という映画がはやっていたので、タクシードライバーという響きがとてもカッコよくて、ヒロ君のお父さんはヒーローでした。